最新生産設備 干し芋工場の紹介
干し芋工場外観 |
確かな製品を徹底的に管理された工場より皆様へお届けします。 食の安全が叫ばれる昨今、安全・安心であるだけでなく、「安心」と「安全」が目に見える形でお客様に提供することが大切であると考え、永井農芸センターは取組みました。 その一環として、2021年11月に干し芋工場を新設しました。工場は、鉄骨造断熱パネル構造による平屋建て、延床面積は約400㎡です。内部は、①サニタリー室(含む休憩、衛生設備)、②干し芋加工室、③加熱蒸し室、④原料芋洗浄室、⑤原料芋仮置室、⑥蒸気ボイラー室などから構成されています。 工場設備の管理や運営方法等は「食品衛生法」に基づいた「HACCP(注記1)の考え方を取り入れた衛生管理」による取組みを実施しています。 注記1) 「HACCP」の意味:「Hazard(危害), Analysis(分析), Critical(重要), Control(管理), Point(点)」の頭⽂字をとってできた造語 |
干し芋工場の紹介 ①サニタリー室
手洗い、消毒、長靴ロッカー |
工場内への微生物・異物をシャットアウト! 干し芋工場内へ入室の際には、先ず、サニタリー室にて長靴・白衣・エプロン・衛生帽子・マスク類を着用し、手洗い消毒に加え衣服の付着物をキャッチする粘着ローラーやエアシャワーを使って異物持込みを防止しています。 |
エアシャワー |
更衣ロッカー |
洗面、トイレ |
干し芋工場の紹介 ②干し芋加工室
加工室内部 衛生手洗い設備 温度制御型用具洗浄槽 |
衛生的な環境で安全な製品を生産します 日々の衛生管理を徹底するためには食品衛生の基本である手洗いと3S(整理、整頓、清掃)を実施することが大切です。当センターの干し芋加工室内は、毎日清掃し、常に整理整とんに努め、衛生上支障のないよう清潔が保たれています。特に以下の観点に注意を払って管理を実施しています。
|
干し芋工場の紹介 ③加熱蒸し室
加熱蒸し室内部 ステンレス製大型蒸し庫 蒸し過程制御装置
|
より良い味と品質を維持するための工夫 永井農芸センターは、これまで昔ながらの製法にこだわり木製の「セイロ」を使って原料芋の蒸しを行ってきました。しかし、その方法は熟練職の経験や勘に頼ることが多く、次の世代への技術伝承を図る上で課題となりつつありました。
|
干し芋工場の紹介
原料芋洗浄室内部 |
④原料芋洗浄室原料芋には土壌由来の微生物や土等が付着していますが、これらは洗浄、蒸かし(熱処理)、皮むき、乾燥の工程を経て危害要因が除去されます。このため当センターでは、洗浄工程において土壌由来の微生物や土等(小石や金属など混入物含む)をしっかり取り除くことに重点を置き、且つ、人の目と手作業による原料芋の良し悪し選別を行った上で大きさ分別機能付き水洗いブラシ型洗浄機、高圧洗浄機を用いて水道水による洗浄を徹底しています。また、洗浄作業は屋内の専用室内で行うことにより、外来物(鳥や害虫など)や飛散物(大気中ダストなど)の影響を避け、クリーンな環境下で洗浄を実施しています。 |
原料芋仮置室 |
⑤原料芋仮置室洗浄後の原料芋の仮保管や加熱蒸し室に受け⼊れる際の取扱いは注意が必要です。特に不衛⽣な環境での原料芋の保存・保管は⼆次汚染や異物混⼊の危険性が⾼まります。当センターでは、上記④室で洗浄した原料芋の二次汚染等を防止するために洗浄後は速やかに⑤原料芋仮置室内へ移動します。また、④室と⑤室との搬入連絡口には高速シートシャッターを設け、防虫・防塵性を高めています。 |
蒸気ボイラー室 |
⑥蒸気ボイラー室 本室は蒸気ボイラー設備を設置しています。蒸気ボイラーは、ステンレス製大型蒸し庫(複数台同時使用)と温度制御型用具洗浄槽へ蒸気を安定供給するために、蒸気量200kg/h仕様を2基備えています。 |
農作物栽培高度化施設の紹介
施設前景 |
芋苗栽培と次世代農業への取組み 当センターでは、 「農作物栽培高度化施設」を用いた農作物栽培の効率化と高度化に取り組んでいます。「農作物栽培高度化施設」とは、農地法の規定の適用の基に農作物の栽培の用に供する施設で、例えば底面をコンクリート等で覆った農業用ハウス等が対象となります。当センターは、2020年度に当該施設(鉄骨構造大型ビニールハウス)を設置し、主にさつま芋苗栽培と水稲苗栽培の高度化に取り組んでいます。施設は、潅水設備、部分土間コンクリート、照明、換気設備、防草シートなどの付帯設備から構成されています。また、施設の有効利用の観点から栽培のオフシーズン(冬季)に限り、干し芋の天日乾燥施設としても無駄なく活用しています。 |
施設内部 |
さつま芋苗床 |
さつま芋苗生育状況< |
さつま芋苗床準備 |
干し芋乾燥例(冬季) |
干し芋乾燥例(冬季) |
「種芋」貯蔵施設の紹介
「種芋」貯蔵庫外観 「種芋」貯蔵庫内部 「種芋」貯蔵庫外観 |
ローコスト・省エネ型貯蔵庫の実現 当センターでは、約50年に亘り「種芋」の貯蔵に使い続けてきた木造の貯蔵庫を2021年に廃止し、新貯蔵庫へと更新しました。 「種芋」は、干し芋加工用の原料と用途が異なり、次の年に作付けする芋苗栽培に用いる特別な芋です。このため農場での収穫段階から厳選された芋のみを集め、 その貯蔵管理においても気を抜くことのできない正にさつま芋栽培の生命線的存在の芋です。これまで「種芋」の貯蔵は収穫後の腐敗を防止するために「キュアリング処理」(注記2)を施してきましたが、近年では貯蔵庫の断熱性能や庫内の環境制御性が向上し、さつま芋の貯蔵に適した温度と湿度を管理コントロールできるようになり、キュアリング処理に頼らない貯蔵ができるようになりました。 注記2) さつま芋は収穫時につく傷があり、このまま貯蔵すると傷口から病原菌が入って腐敗する原因となります。このため、収穫後のさつま芋を35℃、湿度95%以上の環境に約50時間置くことで皮下組織にコルク層ができ、収穫時についた傷を自然治癒(キュア)します。これをキュアリング処理といいます。
|
干し芋製造とSDGs
製造工程で発生する干し芋残渣 |
食品ロス削減に向けての挑戦と取り組み 干し芋製造では、蒸した芋の皮剥き工程で発生する皮と皮に付着 |
試作商品の例 |
試作商品の例 |
お届けするのは真心です
干し芋工場スタッフ一同 |
永井農芸センターの干しいもは安全・安心でおいしいと言ってくださる全国のお客様の期待を裏切らないよう、これからも最高の干しいも作りに励みます。 ベテランによる丁寧な加工技術で、安定した品質管理に努めます。 安全・安心の美味しい干しいもは、私たちが真心をもってお届けします。 |