コンセプト 永井農芸センターの取り組み

豊かな大地からの恵みを活かして

茨城県鹿島灘に面したひたちなか市近郊の海沿い地域は、全国一の干しいもの産地です。 この地で安全な美味しい干しいもをお届けしたい。そして地域全体が元気になる農業とその産物である干しいもを発展させたい。訪れてくれる人々に感動を与えたい。生産者として誇りを持ちたい。楽しく仕事をしたい。干しいもの良さを伝えたい。昔ながらの伝統を守り続けて行きたい・・・。 永井農芸センターは、たくさんの想いや夢を実現するために真正面から取り組んでいます。

栽培に適した気候と土壌

サツマイモの栽培は、地中でデンプンを蓄積するため多量の窒素を必要とします。この窒素の吸収を促進させるために土壌はやわらかく通気性が良く、しかも保水力を有することが望まれています。ひたちなか市近郊は、黒ボク土と呼ばれる黒い色をした腐植質の火山灰土壌であり、サツマイモ栽培に最適な大地が広がっています。また、冬には太平洋に面した特有の潮風が大地に吹きわたり、まさに干しいも作りに絶好の条件を兼ね備えているのです。 永井農芸センターはこの自然の恵みを最大限に活用した干しいもの生産に取り組んでいます。

伝統の味と自然の甘さをそのままに

干しいもは添加物などを一切使わない自然食品であるためその原料であるサツマイモの良し悪しがそのまま味となって現われます。永井農芸センターはこの原料イモの栽培段階から力を入れ、サツマイモ本来の甘みを引き出す干しいも製造に取り組んでいます。そして妥協を許さず納得の行くまで追求することをモットーとしています。

創業100年、伝統を守り続けて

当センターが干しいもを製造し始めたのは明治の末期頃、当時、静岡から製法を習い3代前の当主永井金太郎が作り始めました。初めはなかなか思うように美味しい干しいもを作ることが出来ず、蒸す、皮を剥く、切る、干すの単純な製造工程の中にも様々なノウハウがあり、この技法の確立にかなりの時間と労力がかかったそうです。 大正末期から昭和初期ごろになると県内各地で干しいも品評会が開催されるようになり、当センターの2代前当主永井義は、父永井金太郎とともに長年構築した技法で品評会に出展し、昭和2年、見事一等賞を受賞しました。この技法は現在も受け継がれ守り続けています。

芋苗の栽培からこだわり

干しいもの生産は、春から夏にかけて原料イモの栽培を行い、秋に原料イモを収穫、そして冬に干しいも製造を行うサイクルを毎年繰り返します。 原料イモの栽培は、毎年3月下旬から4月上旬にかけ苗床に種イモを伏せ込む芋苗作りから始めます。種イモは、腐敗を防ぐキュアリング処理(高温多湿条件下において表面にコルク層を形成させ、腐敗を防ぐ方法)を施し約6カ月間大切に保管されたものの中から、大きさや形状の揃ったもの、傷の無いもの、デンプン質の状態が良いものなど、種イモに適したものだけを厳選します。 この時の種イモの伏せ込み方にも妥協を許さず、種イモの向きや置き方、土の掛け方、肥料の量、保温、水分・・・等、こだわりが続きます。また、苗床は腐葉土やおが屑などを用いて苗の成長を早める方法もありますが、永井農芸センターは土で育てることにこだわります。サツマイモは本来土で育つものであり、苗の段階から甘やかさずに土で育て、強くたくましい苗に生育して欲しい願いも込めて路地床にこだわります。

厳選した芋苗の植え付け

苗床で元気に成長した芋苗は、熟練職による手作業で1本1本選りすぐりを切り取り、5月末から6月中旬ごろにかけて農場へ植え付けます。 この植え付け作業は機械に頼らず全て手作業で行います。土の中に植え込む苗の深さや角度、土の掛け方など熟練職の絶妙なさじ加減によって植え付けられ、この手作業が後々の生育に影響するのです。 さらに芋苗を植え付ける畝は、半円筒状に成形された土の表面を生分解性ビニールで覆ったマルチ栽培にこだわります。


マルチ栽培は雑草駆除や地温効果の面で優れており、生育の安定や収穫高にも効果があり、サツマイモの品質向上を図るために欠かせない方法の一つです。多少のコスト高や労力に関わる手間暇は惜しみません。

品質管理と弛まぬ努力

芋苗の植え付けが終わると6月末から8月ごろにかけて農場の除草管理を行います。マルチ栽培のため植え付けた芋苗の周囲や畝の中には雑草は生えませんが、畝と畝の谷間に雑草が生えてきます。サツマイモは生育と同時にツルが四方へ広がり伸びたツルは畝の谷間を覆い尽くします。このツルは養分や水分吸収などサツマイモの生育に重要な役割があり、ここに雑草があると生育を妨げたり雑菌や害虫の影響を受けやすくなります。「雑草を制する者は収穫を制する」の教えに基づき雑草除去にも労力を惜しみません。 この除草管理に活躍するのが永井農芸センター独自に実用化した除草管理機です。必要最小限の農薬とその効率的運用を可能としました。

この方法はクボタ電農スクエアで詳しく紹介されています。
クボタ農営ナビ:バックナンバー:リンク
http://www.jnouki.kubota.co.jp/jnouki/html/agriculture_info/einou/backnum/u/12pdf/03002.pdf

より丁寧な収穫、手作業で丁寧に

10月初旬から11月にかけて収穫期を迎えます。約5カ月間に及ぶ丹精込めた栽培の結果が明かされます。 サツマイモは他の芋類と違って大変デリケートな食物です。その扱い方は、表面に傷が付いたり一部が割れたりするとそこから雑菌が入り腐敗や味・成分の変化につながるので繊細な注意が必要です。


そこで、永井農芸センターは手作業によるサツマイモの収穫にこだわります。大型機械は使わず、畝の底の方をそっと小型トラクターで鍬掘りします。そしてサツマイモが傷まないよう1本1本丁寧に手作業で拾い集めます。特に近年栽培をはじめた「紅はるか」は表面がやわらかく傷つき易いので手作業で収穫しないと直ぐに傷んでしまいます。ここでも私たちは労力を惜しみません。

大切に運び、保管

収穫したサツマイモは「コンテナ」と呼ばれる専用の保管箱に収納し、農場からの運搬時や長期保管時のサツマイモの傷みを防止しています。その昔は紙袋に入れて保管していましたが、通気性の問題や積み重ねによる重みでサツマイモが傷むことから、今では全量コンテナ保管にこだわっています。

伝統を活かした保管熟成

農場から運び込んだサツマイモは、デンプン質の糖化促進と長期間(およそ5カ月間)の品質を保持するために大型定温貯蔵設備で保管熟成させます。 昔は地下に穴を掘り地熱や地中の水分を利用して長期間保存していました。永井農芸センターは昔ながらの地下保管による経験を活かし、地下の環境(温度、湿度)を断熱建物内で再現させた独自の保管方法にこだわっています。

伝統の味と製法

干しいものは11月中旬ごろから3月末ごろにかけて製造します。その工程は生イモを「蒸す」ことから始まります。永井農芸センターは昔ながらの製法にこだわり「檜のセイロ」を使って蒸します。「蒸す」方法は、古来から「セイロ蒸し」で知られているようにセイロの中に生イモを入れ、下から蒸気を送り、充満させ、余分な蒸気を蓋から逃しながら蒸します。


「セイロ蒸し」はゆっくりと時間をかけて加熱されるためサツマイモの中の麦芽糖の生成が徐々に増え、甘さが十分に引き出される作用があります。 最近は金属製の蒸し器を使って高温短時間で蒸し上げる方法が主流となりつつありますが、永井農芸センターは伝統製法にこだわり、低温で時間をかけじっくり蒸し上げます。これが伝統の味と自然の甘味を最大限に引き出す秘訣です。

一枚一枚丁寧に




蒸し上がったサツマイモは素早く皮を剥き、つき台と呼ばれるピアノ線を張ったスライサーに押し付けて薄く切り分けます。




スライスされたサツマイモは、すだれと呼ばれる四角い板状の容器に一枚一枚並べられ、乾燥の準備を整えます。ここでの作業は今も昔も変わらず伝統技法に基づき精魂込めて行います。

伝統と最新技術

干しいも作りの最終工程は乾燥です。乾燥と言えば自然の恵みを活用した屋外での天日乾燥が主流でしたが、自然は時として害をもたらします。天候の急変や大気中の浮遊物、害虫など様々な影響を及ぼすこともあり、食品衛生管理や品質管理の面で課題がありました。




永井農芸センターは、安全・安心の食品提供を第一に考え、より良い商品を安定して消費者の皆様に供給するために敢えて最新鋭の乾燥設備を導入しています。当センターの冷風除湿型乾燥システムは、天日乾燥の原理を応用し、冬場の自然条件である気温、湿度、風、太陽光を人工的に再現していることを特徴としています。伝統と最新技術を融合し、天候の影響を受けずに干し上げ、自然乾燥の良さを守りながら品質維持にこだわり続けています。

製法と味に拘る二種

永井農芸センターは、昔ながらの製法でスライスした「平干し」と小柄のサツマイモを丸ごと乾燥した「丸干し」の二種類の製造にこだわります。 「平干し」は表面のツルットした舌触りと適度な歯ごたえが伝統の味を感じさせます。





「丸干し」は舌の肥えた地元の人でも目の色を変えるほどのとっておきのもので、天日でなければ乾燥できない貴重品です。陽射しを凝縮したような黄金色した「丸干し」の中身はポッテリと柔らかく、口の中にネットリと甘さがとろける絶品です。

厳選された確かな品質





永井農芸センターは品質管理を徹底しています。一枚一枚検品し、厳選したものだけを商品化します。

お客様のニーズに応えて

専用ルームで商品パッケージを行い、一定基準のもと販売商品の品質を保ちます。 販売商品はお客様のニーズに合わせ多様なバリエーションを取り揃えています。

伝統と挑戦を常に

干しいもの新たな可能性を追求するために、干しいもを加工した洋菓子(干しいものスイーツ!!)を販売しています。甘さをひかえたパイのお皿にしっとりとしたケーキをのせて焼きあげ、まろやかな干いもの味と美味しさをそのまま包み込んだタルトケーキです。

干しいもは繊維質が豊富に含まれ、女性の好物の一つでもあります。干しいもの甘さと栄養価をもっとアピールしたいとの願いを込め、お菓子で新商品を作り、大人から子供までより多くの人に食べてもらいたいと思い商品化しました。その甲斐があって今では隠れた人気商品となっています。当センターが提供するタルトケーキは、ひたちなか海浜公園内の喫茶ルームでも人気を呼んでいます。

またこのタルトは有名なシェフに依頼し、干しいもの美味しさを存分に追求しております。常に時代に合わせ私達 永井農芸センター干しいもの魅力を伝えていきます。

タルト紹介ページ

お届けするのは真心です

永井農芸センターの干しいもは安全・安心でおいしいと言ってくださる全国のお客様の期待を裏切らないよう、これからも最高の干しいも作りに励みます。

安全・安心の美味しい干しいもは、私たちが真心をもってお届けします。


特定商取引法に基づく表記

 

干しいも加工移出問屋 永井農芸センター

312-0004茨城県ひたちなか市長砂1220-3

Tel. 029-285-0988 Fax. 029-285-7788